7月8日。
いつも楽しみにしていた関ジャムが、今日は見るのが憂鬱だった。
7人としての関ジャニ∞、最後の出演だったからだ。
私が転がり落ちるようにエイトのファンになったきっかけは関ジャムだった。
そこで、まさかすばるさんとお別れをするとは思わなかった。
小さな身体から出る、大きな大きな歌声。
そして、ちょっと癖のある歌い方。
渋谷すばるの歌声は、唯一無二のものだった。
エイトについてよく知らない頃は、何故この人はアイドルをやっているんだろうと思った。
髪の毛を坊主に近くしたり、ヒゲを生やしたりと、アイドルらしからぬ風貌を見て、そう思っていた。
しかし、エイトに急にハマり、メンバー各々についても知っていくうちに、彼が関ジャニ∞をこよなく愛していることを知った。
すばるさんをずっと応援している学生時代の友人と話す機会もあり、一時期はソロを目指していたようだが、今は落ち着いていると教えられた。
それは、近年のコンサートを見るとたしかにわかった。
笑顔で手を振りながらアイドルを謳歌している。
しかしながら、彼はその頃から退所を考えていたようだった。
人生を逆から考えた時、今何をすべきなのか。
30歳である私でさえ、時折考える。
30代も後半になった彼ならば、余計にそうだろう。
そうして彼は、グループで居続けることよりも、自分一人の道を歩むことを選んだ。
4月15日。
渋谷すばる、ジャニーズ退所。
この、まさかの知らせを聞いた時、本当に信じられなかった。
現実味がなかった。
7人で作り出す音楽が好きだった。
7人の真ん中で、時には魂剥き出して歌うすばるさんの歌が好きだった。
バラエティで、ボケたりツッコんだりして、7人がわちゃわちゃする姿が好きだった。
まだコンサートに行ったこともないのに。
まだeighterとすばるさんに呼ばれたこともないのに。
私は悲しみに暮れた。
ただ、応援したい気持ちもあった。
心の行方は定まらなかった。
そこから3ヶ月。
安田さんの手術や病気の公表という、大きな出来事も起きた。
また、ラジオやテレビ番組、ネットから、すばるさんや安田さんの件について、彼ら自身の声を聞いた。
私は、嘘だって言っていいと思っている。
どうやったって、我々は表に出たことだけ、それだけを「真実」として受け止めることしかできない。
だけども、彼らは嘘ではなく、真実を伝えてくれた。
真っ直ぐにこちらを向いてくれた。
これが仮に嘘であっても、私はうれしい。
そこにはたくさんの愛故の嘘だと思うからだ。
寂しいはずなのに、関ジャニ∞のファンになれて、eighterになれてよかったと、何度も何度も思った。
そして、7月8日がやってきた。
関ジャム前半は、これまでのセッションを振り返るものだった。
笑顔で話す7人の姿をもう見れないと思うと、とっても寂しくなった。
そして、後半。
東京スカパラダイスオーケストラとのセッション、「無責任ヒーロー」。
昔から大事に歌ってきた「大阪ロマネスク」。
そして、7人最後のバンド演奏は、バンド形式では初めてのシングル曲である「LIFE 〜目の前の向こうへ〜」。
最初は納得していなかったのに、笑顔で力強く送り出したり。
やっぱりどうしても寂しくて寂しくて、顔に出てしまったり。
うまく泣くこともうまく笑うことも難しくなってしまったり。
前向きに前向きにと言い聞かせてきたのに、寂しさを痛感し泣いてしまったり。
自分に背負ったものも大変なのに、他の人の支えとなってくれたり。
感情があふれるのを抑えて、自分の役割を最後まで果たしたり。
涙を溜めつつも、その真っ直ぐ前を向いた瞳で、その真っ直ぐと突き抜けるような声で、これからの7人の未来を導いてくれたり。
7人、全てのメンバーが、この7人最後の時を、大切に大切にしていることがわかった。
そして、最後にすばるさんは私の名前を呼んでくれた。
eighterって叫んでくれた。
受け決めきれないほど、大きな愛情をありがとう。
それを直に感じた3ヶ月であった。
eighterになれてよかった。
私は幸せだ。
これから先も光輝く7人の未来しか見えない。