かつてはジャニーズなんてと思っていたアラサー女が、ある日丸山さんに墜ち、関ジャニ∞のファン=エイターになるまでの記録です。こちらは前半。無駄に長いです。
ジャニーズなんて
ジャニーズなんて興味ない(※SMAP等を除く)。
15年前の私はそう思っていた。
同じクラスにはジャニーズにハマっている子もいたけれど、何がいいんだろうと冷ややかな目で見ていた。若いだけの薄っぺらなイケメン集団じゃん。―知ろうともせず否定する、愚かな人間だった。
しかし、大人になるにつれ、ジャニーズに対してそういった感情はなくなっていく。一般人レベルで楽しむようになった。
ただ、今更ジャニーズにハマることはないだろうと思っていた。
……思っていた。
そう、あの夜が訪れるまでは……。
田中さん
関ジャニのその他でなく、個として初めて「丸山隆平」を認知したのは、2013年放送のドラマ「泣くな、はらちゃん」だった。丸山さんが扮するは、ちょっと頼りないけど人のいい田中さん。歌番組で丸山さんを目にしても、田中さんそのままの姿だった。
ドラマ自体が好きだったこともあり、私の中の丸ちゃん株は少し上がっていた。歌番組で彼を見かけると、自然と目がいき、ではないけれど、その人柄のよさが溢れる笑顔を見て、かわいいなぁと思うようになった。
とはいえ、テレビっ子の私は、他にも好きな芸能人はたくさんおり、特別気にかけることはなく月日は流れた。
関ジャ厶楽しむ
2015年春、関ジャムが放送開始された。後にこの番組が、関ジャニ沼へと引きずり込むこととなる。マジ感謝。
さて、話は逸れるが、私は高校生の頃からポルノグラフィティのファンだ。それで昔から音楽は聞いてはいたが、聞くジャンルはとても限られたものだった。
それが、2013年にポルノ主催のフェスに行ってから、より広く音楽の楽しさを体感し、たくさん触れたいという欲が生まれていた。また、何故音楽は楽しいのか、それを知りたいとも思った。
それを叶えてくれるものの一つが、関ジャムだった。
関ジャ厶は、本当に面白い番組だ。ゲストを迎えて、音楽を楽しさの理由を紐解いていく。そして、番組ラストには、ゲストと関ジャニメンバーとでセッションを行う。
そのゲストの中には、私の愛するポルノもいた。ちなみに、ポルノ晴一さんは、関ジャニとのセッション「ハネウマライダー」を自身のラジオ番組で振り返り、メンバーたちはアイドルだから、忙しいからと、その場をやり過ごすことなく、音楽に真面目に楽しく向き合っている(ニュアンス)と話していた。
それはお茶の間にいる私にも伝わってきた。素人目線のメンバーたちとともに音楽について学んだり、彼らがセッションに挑戦する姿を見るのは、毎週の楽しみになっていた。
このようなことから、私の中で関ジャニへの印象はよかった。ただ、CDを手にすることまではなかった。
まさかの○○ファン
2016年1月。
そんな関ジャムに、ゲストとしてスガシカオさんが訪れる。ライトなスガファンな私は、嬉々としてこの回を見ていた。内容としては、スガさんを講師とし、メンバーたちが写真からイメージして詞を書いてみるというものだった。
その中に丸山さんもいた。そこが、彼はスガさんのファンであることが発覚する。
驚いた。
何故なら(これは一概に断言できないのだが)スガシカオ好きは漏れなく性格に難ありだからだ(断言)。
スガさんの歌は、暗い部屋で一人きり聴くのにぴったりな曲がたくさんある。人には見せたくない、自分の中の弱さやエゴ、真っ黒な欲望を、スガさんが歌ってくれると、なんだかそんな部分もあっていいと思えるのだ。
そんなスガさんの曲を、丸山さんは好きだという。(私と異なる理由でファンなのだろうが、)あんなに人のよさそうな顔をして、彼にもドロドロとした感情があるのだと驚き、同時にゾクゾクした。
そして、丸山隆平という人間が少し気になり、他にどんな音楽が好きなのかと調べてみた。すると、東京事変やゲスの極み乙女。などもファンらしいとのこと。
……こいつは確定だ。
東京事変やゲスも、メンヘラ御用達ミュージックと言って過言ではない(過言)。
明るく笑顔あふれる丸山隆平は、ドス黒い闇を抱えている……。一人の人間の中にある光と影。そのギャップに惹かれた。
しかしながら、私の中で彼はまだ、たくさんいる好きな芸能人の一人でしかなかった。
アイドルとバンド
関ジャニがメトロックに出た2017年5月。その頃の私といえば、2016年末にフレデリックにハマり、そこから扉を開けた邦ロックの世界をちょうど開拓していた。
メトロックでの関ジャニのアクトは、邦ロック界隈でもホットな話題となっていた。
私は行けなかったのだが、どんなものだったのだろうと気になり、twitterを眺めていた。ライブキッズたちの、アイドルなのにすごい!だとか、意外とやる!というつぶやきの中で、ジャニーズだからできるんだよ、といったエイターのつぶやきが目に止まる。
そのことばが心にひっかかった。
アイドルがバンドをする意味は何だろう。ジャニーズだからこそできることとは―。それは、エイターとなった今でも考えている。
そして、6月にはアルバム「ジャム」が発売され、たくさんの音楽雑誌の表紙を関ジャニが飾った。
その中の一つに、ベース・マガジンがあった。アイドル丸山隆平がベースを抱えている。本屋でなんとなく手に取り、パラパラ見てみると、ポルノとのセッションについて語っていた。私も見ていたあの「ハネウマライダー」が、丸山さんがベースへの楽しさに目覚めた瞬間だったという。私はなんだかとてもうれしくなって、思わず買ってしまった。
しかし、肝心の「ジャム」を購入することはなかった。何で?
応答セヨ 隆平
9月。
丸山さん主演映画「泥棒役者」の主題歌は、ポルノ晴一さん作詞「応答セヨ」とのニュースが届いた。
なんということだ!愛するポルノと、お気に入りのまるちゃんが、クロスオーバー!!
11月には、初めて関ジャニのCDを購入した。「応答セヨ」は晴一節炸裂で、ポルノファンであればニヤニヤが止まらない歌詞であろう。
また同時期に、映画の宣伝のため、丸山さんはたくさんの番組に出ていた。よく考えてみると、私が関ジャムや音楽番組以外で、個人としての丸山さんを見るのは初めてだった。
いくつか番組を見て、丸山さんは気遣いの人であること、妻はファンだと言った後で照れてしまうようなかわいらしさがあること、だけど、食にこだわりがあったりと非常に面倒くさい人であることなどを知る。いい人と同居する駄目なところが、人間らしくて、とても魅力的に映った。
また、映画も観に行った。丸山さんにぴったりの役で、陳腐な感想ではあるが、涙あり笑いありで、主題歌とも合い、とっても満足度の高いものだった。
さらに、歌番組では丸山さんがベーシストとして他のアーティストの曲を演奏していた。ベースを弾くその姿。素直にかっこいいと思った。
沼落ちへのカウントダウンは始まっていた。
丸は夜更け過ぎに 沼へと変わるだろう
2017年12月10日。
ついに、運命の日が訪れる。
私はいつものように関ジャムを観ていた。
その夜はコーラス特集。
ラストに披露したセッションは、ゲスト3人をコーラスに迎え、安田さんと錦戸さんをギターコーラス、横山さんをパーカッションコーラス、そして丸山さんをメインボーカルにした「クリスマス・イブ」だった。
いつもは端でベースを弾く丸山さんが、今日はただ一人、真ん中に立っている。
今まで気にしてなかったけれど、手足がすらりと長い。
どこか緊張している様子でもあった。
そして、彼が歌い始めた。
甘く落ち着いた歌声だった。
山下達郎さんオリジナルに寄せてきているな、という印象(後に、他の場でモノマネしていたことを知る)。
いつもの笑顔はなく、目がとろんとして、どこか憂いげな表情で歌い上げる姿に、大人の色気を感じた。
気づけば、堕ちていた。
こんな顔するんだ……。
なんて、甘くてやさしい歌声なんだ……。
それでいて、艶がある……。
私、関ジャニのFC入るな……。
そんな感情まで浮かび、私は自分が怖くなった。
え?今何つった???……いやいやいやいやいやいやいやいや、FCなんてそんな。何考えちゃってるの、私。ちょっと待て待て待て待て待て待てちょっと待て。いくらよかったって言っても、FCとか先走りすぎだろ……。アホか……。寝て落ち着こう……。
しかし、朝起きても「クリスマス・イブ」が忘れられず、焦った私は一度冷静になるため、「ジャム」と「関ジャニ's エイターテインメイト」を購入した(冷静になんてなれないとわかっていながら)。
また、丸山さんの画像をネットで漁ると、失礼ながらそんなにイケメンではないと思っていたが、ちゃんとキメれば普通にめちゃくちゃにかっこいい人であることが判明。
はい、沼ドボン☆
続く。